
2025年4月に発表された「JALカードプラチナPro」。
これまで「コスパ系」だった印象のJALカードプラチナから一気に、年会費77,000円の最上位カードが誕生した形となっています。
そして年会費77,000円と言えば、ANAカードプレミアム(JCB)と同じ金額。
ということで今回は、「JALカードプラチナPro」の特徴やプラチナ以下との損益分岐点、その他ANAカードとの違いについて、できるだけ簡潔にまとめました。


目次
1分で分かる!JALカードプラチナProの特徴と評価


JALカードプラチナProは一言で言うと、「できれば年間決済額500万円以上、最低でも300万円以上」の方向けのJALカードです。


年間ボーナスの高さが目を引きますが、この特典を最大限に活かせるのは年間カード決済額500万円以上の方のみ。
良くも悪くも一芸特化、と言っても良いかもしれませんね。

従来のプラチナカードはコスパ型でしたが、こちらは明らかに富豪向け(あるいは事業者向け)というかんじ。
年間決済額がそこまで高くない方は、通常のプラチナカードを選んだ方が良さそうです。
JALカードプラチナPro「だけ」の特典とメリット

ここからは下位カードにない、JALカードプラチナPro「だけ」の利点について解説していきます。
年間決済額によって最大20,000マイルがもらえる
JALカードプラチナProでは、年間決済額によって最大20,000のボーナスマイルが与えられます。
年間決済額 300万円~500万円未満 | 10,000マイル |
年間決済額 300万円~500万円以上 | 20,000マイル |
20,000マイルと言えば、東京⇔沖縄を一人で往復するに足るマイル数ですね。
またこの特典設定からは、JALカードProが年間決済額300万円~の方に向けたカードだと分かります。
入会またはカード継続&JAL搭乗で毎年10,000マイルプレゼント
JALカードProには、さらに以下の年間ボーナスが備えられています。
- 無条件で8,000マイル付与
(JALカードPro限定) - カード入会または更新+初回搭乗で2,000マイル付与
(プラチナカード以下共通)
つまり年に1回以上JALの飛行機を利用するJALカードPro会員であれば、年間決済額にかかわらず、毎年合計10,000マイルが追加でもらえるわけですね。

先述の年間決済ボーナスを加味して考えると、毎年最大30,000のボーナスマイルがもらえる計算に!
これはかなり大きな利点ですね。
年に1回のみながらJALの「サクララウンジ」にも入室可能
JALカードプラチナProの会員には、入会またはカード継続に伴い「サクララウンジeクーポン」が付与されます。
こちらはJALが提供する「サクララウンジ」に、無料で入室できるクーポンですね。
ただしこちらのクーポンがもらえるのは年に1度のみ。
ANAのプラチナカードと違い、JALラウンジを無制限で利用することはできません(JGC会員等を除く)。

ちなみにサクララウンジは、ビール等のアルコールを含むドリンク飲み放題でめちゃくちゃ楽しいです!
【プラチナ共通】もちろん国内や海外の空港ラウンジも使用可能
JALカードプラチナProは「JALカードプラチナ」の派生カードということで、プラチナカードと同じく
- 国内空港ラウンジサービス
(いわゆるカードラウンジ) - 海外空港ラウンジサービス
(プライオリティパス)
も、無料で問題なく使用できます。
プラチナカード共通の特典について詳しくは、以下のページをご覧ください。
その他にも提携ホテルやJAL Mall・美容皮膚科などで優待あり
その他JALカードプラチナProには、プラチナカード以下にない特別優待が用意されています。
- オークラ ニッコー ホテルズ「エクスクルーシィヴ」会員へ招待
(2025年秋~開始予定) - JAL Mallにて会員限定クーポンの付与
- たかの友梨ビューティクリニックにて特別価格の適用
- テーラーメイドゴルフにて会員限定クーポンの付与
- ハワイのオプショナルツアーの割引等
- 沖縄リゾートホテル「AQUASENSE Hotel & Resort」にて会員優待
非常に汎用性が高い…というかんじではないものの、利用できそうな特典がある場合には、上手く活かせるとよいですね。
JALカードプラチナProのデメリットと注意点

ここからは、JALカードプラチナProについてのデメリットや注意点について簡単に解説していきます。
基本のマイル還元率やフライトマイルは据え置き
JALカードプラチナにおける、
- 基本還元率(100円につき1マイル還元)
- フライトマイル加算率(+25%)
- アドオンマイル(JAL関係のマイル還元率4.0%)
は年会費が半額以下の、プラチナカードから変わりありません。

なんならアドオンマイル以外は、CLUB-Aカードから共通です。
つまりプラチナProカードにおける、マイル方面での差別化点は「年間ボーナス」のみとなっています。
国際ブランドはJCBのみで海外適性は低め
JALカードプラチナProの発行元は「株式会社ジェーシービー」のみ。
もちろん自動的に、国際ブランドは「JCB」ただ1つとなります。
日本発祥のJCBブランドは、国内(または日本人観光客が多い東アジアエリア等)においては問題なく使用できますが…。
海外、特にヨーロッパ圏等において普及率が低い点には注意が必要です。

海外に行く機会があるなら、VisaまたはMastercardのサブカードを用意しておけると良いですね。

▲全世界の加盟店数比較。
MastercardやVISAに比べ、JCBの加盟店数が非常に少ないことが分かります。
画像引用元:Mastercard公式サイト
あくまで「プラチナ」でありザ・クラスの特典が適用されるわけではない
JALカードプラチナProは、あくまで「プラチナ」グレードのクレジットカード。
JCBザ・クラス(完全招待制のJCBの最上位カード)より年会費が高い一方で、ザ・クラス相当の優待が適用されるわけではありません。
結果としてJCBから適用されるサービスは、プラチナカード(年会費34,100円)から共通となります。

まあこれに関しては、JAL・JCBプラチナカードのコスパが良すぎる、という話でもあるのですがね…。
- ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにて、
JCBラウンジ ・パートナーラウンジ を使用可能 - 東京ディズニーリゾート特別優待プラン
- 対象レストランで2名以上でコース料理を頂くとき、1名様分無料
- 対象のホテル優待(国内・海外)
- 予約困難なレストランの予約代行や限定イベントの実施
- JCBトラベルで海外パッケージツアー申込時、手荷物無料宅配券をプレゼント
- JCB Lounge京都 を利用可能
- 国内外20万以上の優待を受けられる「クラブオフ」
- その他ゴルフ場優待など多数
JALカードプラチナProとJALカードプラチナの損益分岐点【年間決済額500万円~】

JALカードプラチナProとJALカードプラチナ(JCB)における年会費の差額は42,900円。
ということで「プラチナProにしかない利点」が42,900円以上の価値を持つのなら、プラチナProを選んだ方がお得…という計算になります。
…が、フライトマイルや基本還元率はプラチナProとプラチナカードの間で違いがありません。
そこでプラチナPro最大の特典と言える、年間ボーナスに目を向けてみましょう。
年間ボーナスマイル ※プラチナと共通の2,000マイルを除外 | 1マイル=2円相当とした場合の参考価値 | |
年間決済額 300万円未満 | 8,000マイル | 16,000円 |
年間決済額 300万円 ~500万円未満 | 18,000マイル | 36,000円 |
年間決済額 500万円以上 | 28,000マイル | 56,000円 |
ということで、
- JALカードプラチナProを選んだ方がお得となる損益分岐点は「年間カード決済額500万円以上」
- ただし年間決済額300万円~なら、「サクララウンジ」等の価値を鑑みてプラチナProを選ぶのもアリ
といった塩梅でしょうか。
反対に年間決済額が300万円未満なら、コスパの良い「JALカードプラチナ」等を選んだ方が良さそうです。
プラチナPro | プラチナ | |
デザイン | ![]() | ![]() |
年会費 | 77,000円 | 34,100円 |
マイル還元率 | 1.0% | 1.0% |
年間ボーナス | 最大30,000マイル | 最大2,000マイル |
フライトマイル | +25% | +25% |
ラウンジ | ・国内空港ラウンジ ・海外空港ラウンジ ・サクララウンジ(年1回) | ・国内空港ラウンジ ・海外空港ラウンジ |
備考 | 右記に加え、提携ホテル等にて限定優待あり | ジェーシービーのプラチナ特典適用あり (コンシェルジュ他) |
【年会費77,000円】JALカードプラチナProとANA JCBカードプレミアムの比較

JALカードプラチナProはおそらく、発行元も年会費も同じくする「ANA JCBカードプレミアム」を意識したカード。
ということで、この2つのカードを比較してみました。
JALカードプラチナPro | ANA JCBカードプレミアム | |
デザイン | ![]() | ![]() |
年会費 (税込) | 77,000円 ※家族会員4,400円 | 77,000円 ※家族会員4,400円 |
マイル還元率 | 1.0% | 1.3% |
年間ボーナス | 最大30,000マイル ※年間決済額500万円達成時 | 10,000マイル |
フライトマイル | +25% | +50% |
航空会社ラウンジ | サクララウンジ (年1回無料) | 国内線ANAラウンジ (何度でも無料) |
※ジェーシービー提供のプラチナ特典や保険は共通
何というべきか、どちらも一長一短の様相ですね。
- 年間ボーナスの一発が大きいのがJAL
- マイル還元率やフライトマイルなど、継続的なサービスが優秀なのがANA
といったところでしょうか。
ちなみに年間決済額500万円とした場合にどちらがお得か計算してみたところ、
- JAL(プラチナPro)で獲得できるマイルは
500万×0.01+30,000=80,000 - ANA(プレミアムJCB)で獲得できるマイルは
500万×0.013+10,000=75,000
ということで、何とかJALの方が獲得マイルが多かったです。

とは言え飛行機の利用頻度によっては、フライトマイルに優れるANAが逆転する可能性もありそうです。

ちなみにJALとANAのマイルの価値は大体同じくらいですが、
・JALは1年を通し、航空券交換に必要なマイル数が一定※
(=繁忙期にお得)
・ANAはシーズンごとに、マイル数が変動する
(=閑散期にお得)
という差異があります。
※国際線ファーストクラスを除く
JGC(JALグローバルクラブ)とJALカードプラチナProについて

JALカードプラチナProにも、「JALグローバルクラブのプラチナPro」カードが存在します。
が、プラチナProを選んだからと言って、JGC(JALグローバルクラブ)に入会しやすくなる…わけではありません。
JGCに入会する条件は、一生涯で1,500以上の「JAL Life Statusポイント」を貯めること。
今後変更が生じる可能性はありますが、少なくとも今のところは、プラチナカード以下に対しプラチナProがアドバンテージを持つことは無さそうです。

とは言えプラチナProを持つほど年間決済額が高い方であれば、「JAL Life Statusポイント」も貯まりやすくはあるでしょう。
利用条件 | 付与ポイント |
JALグループ国内線 | 搭乗回数×5ポイント |
JAL国際線 | 1,000区間マイルごとに5ポイント 例:6,739区間マイルの東京→ニューヨークなら6×5=30ポイント付与 |
JALカードでのショッピング | 2,000マイル獲得ごとに5ポイント |
JAL Pay | 500マイル獲得ごとに1ポイント |
JAL Mall ※「おうちで機内販売」を除く | 100マイル獲得ごとに1ポイント |
JAL Wellness & Travel | 登録月数×1ポイント |
JALでんき | 1マイル獲得で1ポイント ※月1ポイントまで |
JAL機内販売 | 100マイル獲得ごとに1ポイント |
ジャルパックツアー 国内ツアー | 利用回数×1ポイント |
ジャルパックツアー 海外ツアー | 利用回数×3ポイント |
JALふるさと納税 | 寄附額5万円ごとに1ポイント |
JAL Pay 両替 | 300マイル獲得ごとに1ポイント |
JAL ABC (空港宅配サービスなど) | 200マイル獲得ごとに1ポイント |
JAL住宅ローン | 融資実行で20ポイント |
【海外在住者向け】 JAL USA CARD イオンカードJAL JAL新光カード JAL上海浦東発展銀行クレジットカード | 1,500マイル獲得ごとに5ポイント |

JGCの特典や入会方法について詳しくは、以下のページで解説していますよ!
【2025年版】特典航空券との交換に必要なJALマイルの目安・一覧

ここでは参考情報として、いくつかの路線における「航空券と交換するために必要なマイル数」をまとめました。
東京⇔大阪 大阪⇔福岡 | 12,000マイル ※2025年6月10日発券分より13,000マイル |
東京⇔広島 名古屋⇔福岡 | 14,000マイル ※2025年6月10日発券分より15,000マイル |
東京⇔札幌 東京⇔福岡 大阪⇔札幌 福岡⇔沖縄 | 16,000マイル ※2025年6月10日発券分より17,000マイル |
東京⇔沖縄 福岡⇔札幌 | 18,000マイル ※2025年6月10日発券分より19,000マイル |
日本⇔ソウル | 15,000マイル ※2025年6月10日以降の発券分も変動なし |
日本⇔中国各地 東京⇔台湾 日本⇔グアム | 20,000マイル ※2025年6月10日発券分より一部地域のみ22,000マイル |
日本⇔シドニー | 36,000マイル ※2025年6月10日発券分より46,000マイル |
日本⇔ホノルル | 40,000マイル ※2025年6月10日以降の発券分も変動なし |
日本⇔米国各地 | 50,000マイル ※2025年6月10日発券分より54,000マイル |
日本⇔フランクフルト | 46,000マイル ※2025年6月10日以降の発券分も変動なし |
日本⇔パリ | 52,000マイル ※2025年6月10日発券分より54,000マイル |
参考元:日本航空公式サイト
「JAL国内線特典航空券 必要マイル数」
「JAL国際線特典航空券 必要マイル数」

片道分のチケットのみを交換したい場合、必要マイルの最小値は上の表の半分となります。
2025年6月10日発券分より、必要マイル数が変動(主に改悪)されている点についてはご注意ください。
ちなみに改悪はANAにも生じているもので、物価上昇に伴うやむを得ない対応となっています。
JALカードプラチナProのまとめ


- JALカードプラチナProは、良くも悪くも年間ボーナスという一芸特化な新カード。
年間カード利用額が500万円以上なら、JALカードプラチナ(JCB)よりお得となるか
┗その他のPro限定特典を利用するなら、年間決済額300万円~でも一考の余地はある - 年間決済額・サクララウンジ(年1回)以外のJAL系サービスは、プラチナカード以下とほぼ同様なので注意
「年間決済額500万円以上なら、従来のプラチナカードよりお得」というなかなか尖った特徴を持つ「JALカードプラチナPro」。
海外で使いづらい等の懸念はあるものの、特に年500万円以上をカード払いする方であれば、この機会に検討してみるのも良さそうです。

気になる方はぜひ以下のリンクから申し込みを……!
(ちょぴっとの生活費が入るので)
と言いたかったのですが まだProとの連携がなされていない模様 泣いちゃう(2025年4月現在)
まあそんなことも あるよね……


年会費 | 77,000円 | 基本還元率 | 2.0%前後~ ※マイルを航空券に交換する場合の目安値 |
国際ブランド | JCB |
還元ポイント | JALマイル |
発行元 | 株式会社ジェーシービー |
申込条件 | 20歳以上で、ご本人に安定した継続収入のある方(学生を除く) |
- 年間決済額に応じ毎年最大20,000マイル付与
※年間決済額500万円以上の場合。
年間決済額300万円~500万円未満の場合は10,000マイル付与 - カード継続で8,000マイルプレゼント
- JAL「サクララウンジ」利用クーポンの付与(年1回)
- 提携ホテルやJAL Mall等にて特別優待
- 24時間365日対応のコンシェルジュサービス
- 海外空港ラウンジサービス
- 対象のレストラン・ホテル等で優待
- JALの航空券購入や機内販売などで合計4.0%相当のマイル還元
- JCB限定東京ディズニーリゾートやユニバーサル・スタジオ・ジャパンにて特別優待あり
- JALのフライトマイル+25%
- カード継続+初回搭乗で2,000マイルプレゼント
- 国内空港ラウンジサービス
- ファミリーマート、スターバックスなどの特約店でマイル還元率2倍
- 対象の空港内ショップや機内販売の割引
- パッケージツアーやホテルニッコー & JALシティの割引・優待
:プラチナPro限定特典
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