ライフカード株式会社は2024年5月20日より、「ライフカード<キャッシュバック専用>」という新しいクレジットカードの発行を始めました。
こちらは名前通り、従来のライフカードとは違ってポイントではなくキャッシュバック(決済額との相殺や振込)が適用される1枚となっています。
2024年発行開始のFMVカード(キャッシュバック制)といい、最近キャッシュバック型のカードって流行ってるんですかね?
というわけで今回はそんな新カードの特徴を確認し、既存のライバルカードと比べたメリット・デメリットを探ってみましょう。
目次
1分で分かる!ライフカード<キャッシュバック専用>のメリット・デメリット
ライフカード<キャッシュバック専用>は一言で言うと、「まあ悪くはないんだけど他社カードの存在が気になる」クレジットカードです。
そもそも「年会費無料のキャッシュバック型カード」には、すでにP-oneカード<Standard>(毎月自動1.0%オフ)という強敵がいます。
そしてライフカード<キャッシュバック専用>がP-oneカードを明確に超えるには、年間500万円以上の決済が必要。
ライフカード<キャッシュバック専用>のスペックも、決して悪くはないのですが…。
正直なところ多くの方にとっては、P-oneカードの方が利用しやすいのでは?と言わざるを得ないところです。
→ライフカード<キャッシュバック専用>とその他のキャッシュバック型カードの比較
新発行のカードに対し、しょっぱながらネガティブキャンペーンのようになってしまった…。相手が悪いよ相手が~
ライフカード<キャッシュバック専用>の特典とサービス
優秀な他社カードの存在が気になる「ライフカード<キャッシュバック専用>」ではあるものの、独自の利点や差別化点がないわけではありません。
ここからは、ライフカード<キャッシュバック専用>の特徴やメリットについて、簡単に解説していきます。
年間決済額に応じて最大1.2%の基本還元率を実現
ライフカード<キャッシュバック専用>の還元率は、以下のように「前年4月1日~3月31日の利用額」に応じて決定します。
前年4月1日~3月31日の利用額が 100万円未満(以下同様) | 0.5% |
100万円~300万円未満 | 0.8% |
300万円~500万円未満 | 1.0% ※P-oneカード<Standard>の基本還元率はここ |
500万円以上 | 1.2% |
このように年間決済額が500万円以上であれば、ライバルにあたる「P-oneカード<Standard>」(無条件で1.0%還元)を超える1.2%還元を実現可能。
年間決済額だけで家族を養えそうな人が、より高機能な有料カードではなくこのカードを選ぶかどうかはさておき…。
最大還元率の高さが他カードと比べた場合の、明確な差別化点であることは確かでしょう。
まあでも正直なところ、わたしがカードを年300万円も500万円も使用する富豪だったら、Marriott Bonvoyアメックス・プレミアムとかANAのプレミアムカードとかを選ぶかなあ…
入会初年度の還元率は一律で1.0%
入会初年度におけるライフカード<キャッシュバック専用>の還元率は一律1.0%、つまり「P-oneカード<Standard>」と同じ水準となります。
年間決済額がそこまで大きくない方であっても、初年度分の決済に関しては高い還元率が保証されるわけですね。
この仕様からは「後述のキャッシュバックキャンペーンを目当てにこのカードへ申し込み、キャッシュバックを受けた後に解約をする」といった使い方も考えられそうです。
ポイントが貯まらない代わりに年に1回キャッシュバックを受けられる
ライフカード<キャッシュバック専用>は名前通り、ポイントではなくキャッシュバックによる還元を行うクレジットカード。
その仕様は「毎年4月1日~翌3月31日までの決済額の0.5%~1.2%を、毎年5月~6月を目途にキャッシュバック(支払い充当または振り込み)」という形となっています。
つまり1年に1回、1年分の還元を一気に受けられるということですね!
「ちまちまポイントをもらうよりも、1年に1回どどんと還元を受けたい」という場合、ライフカード<キャッシュバック専用>は有力なメインカード候補となってくれるはずです。
また一般的なライフカードと違い、ポイントの管理や交換の手間が掛からないことも利点の1つと言えるでしょう。
→ライフカード<キャッシュバック専用>とその他のキャッシュバック型カードの比較
新規入会と条件の達成でさらに最大15,000円をキャッシュバック
ライフカード<キャッシュバック専用>には、以下の入会特典が用意されています。
【入会3ヶ月後まで】 アプリログイン | 1,000円キャッシュバック |
【入会3ヶ月後まで】 6万円以上の決済 | 6,000円キャッシュバック |
【入会3ヶ月後まで】 水道光熱費の支払い | 3,000円キャッシュバック |
【入会4ヶ月後~6ヶ月後の期間中】 Apple Pay / Google Payを3,000円以上利用 | 3,000円キャッシュバック |
【入会4ヶ月後~6ヶ月後の期間中】 対象のサブスクサービスの利用 ※AbemaTV、Apple COM BILL、DAZN for docomo、FOD、Hulu、LINE MUSICのいずれか1つ以上 | 2,000円キャッシュバック |
すべての条件を達成できれば15,000円分のキャッシュバック(支払い充当)を受けられるということで、無料カードの中ではかなり優秀な内容ですね。
ちなみにこれらのキャッシュバックは、通常の決済分とは異なる独自のタイミング(入会から5ヶ月後または8ヶ月後)に行われるとのことでした。
キャッシュバックの具体的なタイミングや細かな条件について詳しくは、こちらの公式サイト をご確認ください。
海外旅行中に日本語で相談できる「海外アシスタンス」のサービスが付帯
ライフカード<キャッシュバック専用>には、海外アシスタンスサービス「LIFE DESK」が付帯しています。
その内容としては、海外旅行中の
- 病気や怪我といったアクシデントが発生したが、現地の言葉が分からない
- パスポートやクレジットカードを紛失したり、盗難に遭ったりした
- 観光案内を受けたい
といった場合、状況に応じた提案やサポートを日本語で受けられるというもの。
クレジットカードの特典としてはさほど珍しくはない内容ですが、この特典はP-oneカード<Standard>には付帯しません。
よって海外アシスタンスサービスは、(使用できる場面が限定的とは言え)同カードと比べた場合の明確な差別化点と言えるでしょう。
参考・詳細:ライフカード公式サイト「海外アシスタンスサービス」
ただしライフカード<キャッシュバック専用>に、海外で発生した治療費などを賄う「海外旅行保険」のサービスはありません。
ブックオフの宅配買取や引っ越し業者などで優待を受けられる
ライフカード<キャッシュバック専用>には、以下のライフカード共通優待が適用されます。
- 「ブックオフ宅配買取」買取価格が10%アップ 等
- 「サカイ引越センター」基本料金10%オフ
- 「押入れ産業」トランクルーム保管料5%オフ
- 「おそうじ本舗」対象メニュー10%オフ
- 「乗馬クラブクレイン」乗馬スクール30%オフ
詳細・参考元:ライフカード公式サイト
クレジットカード会社が提供する優待として特段優れた内容…というわけではないものの、こちらもP-oneカード<Standard>との差別化点となりうることは確かでしょう。
最大限度額が200万円と無料カードの中では高額
ライフカード<キャッシュバック専用>は最大限度額(利用可能額)が200万円と、無料カードの中では高額です。
ちなみに「楽天カード」の利用可能額は最大100万円となっています。
このことからライフカード<キャッシュバック専用>は無料カードながら、決済額が大きい方であっても利用しやすいと言えるでしょう。
…ただしライバルとなるP-oneカード<Standard>の限度額は最大230万円とライフカードより高額。
よって残念ながらこのメリットは、P-oneカードと比べた場合の差別化点になり得ません。
参考元:ライフカード公式サイト
便利なVisaの「タッチ決済」機能付き
ライフカード<キャッシュバック専用>でVisaブランドを選択すると、便利な「タッチ決済」機能が付帯します。
この機能を使用することで、多くのコンビニエンスストアや一部のスーパー、ドラッグストア等で「クレジットカードをかざすだけ」での決済が可能となることでしょう。
Visaのタッチ決済は、海外(特に欧米圏)でも広く普及していますよ!
ただしこのタッチ決済は、ライバルであるP-oneカード<Standard>にも搭載されているため、同カードとの差別化要素にはなりません。
2024年現在、ライフカードが発行する「Mastercard」ブランドのカードには、なぜかタッチ決済(Mastercardコンタクトレス)の機能が付帯しません。
タッチ決済の機能を活用したい場合には、申込時に「Visa」ブランドをお選びください。
参考元:ライフカード公式サイト
ライフカード<キャッシュバック専用>のデメリットと注意点
ここからは、他社カードとの兼ね合いを含めたライフカード<キャッシュバック専用>のデメリットや注意点について、簡単に解説していきます。
年間決済額が300万円未満だとP-oneカード<Standard>のほぼ下位互換
「年会費無料のキャッシュバック型クレジットカード」となると、ライバルとしてまず名が挙がるのが「P-oneカード<Standard>」。
そしてこのP-oneカードは、ライフカードと違い無条件で1.0%還元が適用されます。
これに対し、ライフカード<キャッシュバック専用>の還元率の設定は以下の通り。
年間決済額100万円未満 | 0.5% |
年間決済額100万円~300万円未満 | 0.8% |
年間決済額300万円~500万円未満 | 1.0% |
年間決済額500万円以上 | 1.2% |
- P-oneカードの還元率と「並ぶ」ためにすら年間300万円の決済が必要
- P-oneカードの還元率を「超える」ためには年間500万円の決済が必要
- 年間決済額が300万円未満だと、P-oneカードの方が高還元
- そもそも年間決済額が300万円に達するような人は、超高還元なプラチナカード等を選んでもゆうに年会費の元を取れる
といった事情を考えると、年間決済額が大きい方・小さい方それぞれに、もっと適した申込先があるように思えてしまいます。
→ライフカード<キャッシュバック専用>とその他のキャッシュバック型カードの比較
ちなみに還元方法をキャッシュバックにこだわらなければ、年会費無料かつ無条件で1.2%還元の「リクルートカード」も申し込み先候補に入ってきます。
うーん…やはり高還元率という方面だと分が悪いですね。
入会のタイミングによっては翌年に高還元率を適用させることが難しい
ライフカード<キャッシュバック専用>の還元率は、「前年4月1日~3月31日の利用額」に応じて決定します。
これはつまり入会のタイミングが「3月31日」に近いほど、年間決済額を積み上げにくくなるということ。
結果として、3月31日に近い時期に申し込みを行うほど翌年に高還元率を適用させることが難しくなることでしょう。
このあたりも「毎月自動で1.0%オフ」のP-oneカード<Standard>と比べた際の懸念と言えそうです。
旅行保険やショッピング保険は付帯しない
ライフカード<キャッシュバック専用>に、「海外旅行保険」「国内旅行保険」「ショッピング保険」といったサービスは設けられていません。
付帯保険が付かないこと自体は、無料カードにおいて珍しいことではないものの…。
海外旅行などの際に特に金銭的な安心をプラスできるわけではない、という点には注意が必要です。
ただしすべてのクレジットカードに付帯する、不正利用に対する補償はライフカード<キャッシュバック専用>にも適用されます。
ライフカードのポイントアップ特典やお誕生月の特典などは適用されない
標準的なライフカードのクレジットカードには、
- 入会後1年間はポイント還元率が1.5倍になる
- お誕生月はポイント還元率が3倍になる
- ショッピングモール「L-Mall」経由のショッピングでポイントアップ
等の特典が設けられていますが…。
ライフカード<キャッシュバック専用>にはポイント制度そのものが存在しないため、上記のサービスは適用されません。
ちなみに標準的なライフカードの基本還元率は0.5%程度です。
すでにライフカードをお持ちの方は申し込めない
ライフカード<キャッシュバック専用>へ申し込めるのは「ライフカードをお持ちでない方」(公式サイトより)。
そのため各種提携カードを含め、すでにライフカードと契約を結んでいる方は、このカードへ新しく申し込むことができません。
ライフカード<キャッシュバック専用>とその他のキャッシュバック型カードの比較
これまでも何度か名前が出ている「P-oneカード<Standard>」を含む、その他のキャッシュバック型カードと「ライフカード<キャッシュバック専用>」を比較すると以下のようになりました。
ライフカード<キャッシュバック専用> | P-oneカード<Standard> | FMVカード | |
デザイン | |||
年会費 | 永年無料 | 永年無料 | 1,375円 ※初年度無料 ※前年1回以上の利用で無料 |
基本還元率 | 0.5%~1.2% ※初年度または年間決済額300万円~500万円未満で1.0% | 1.0% | 1.0% |
国際ブランド | Visa Mastercard ※タッチ決済対応 | Visa Mastercard JCB ※タッチ決済対応 | Visa Mastercard ※タッチ決済対応 |
旅行保険 | なし | なし | 最大2000万円 |
キャッシュバック制度 | 1年に1回、前年度の利用額に応じてキャッシュバック | 毎月の請求が1円単位で、自動的に1.0%オフされる | 100円につき1貯まるキャッシュバック残高が1,000蓄積された月にキャッシュバック (1,000円単位) |
その他特典 | ・海外アシスタンスサービス ・ブックオフ宅配買取などの優待 | ・パッケージツアー、レンタカー優待 | ・FMV製品をプレミアム価格で案内 ・パッケージツアー、レンタカー優待 |
やっぱりP-oneカード<Standard>が強すぎるんですよね…。
ライフカードと違い、P-oneカードは年間決済額にかかわらず1.0%の還元率を実現。
しかもキャッシュバックの方法も、「毎月の請求額が自動的に1.0%オフされる」ということで実にシンプルかつスマートです。
ライフカード側の明確な差別化点となるのは、
- 年間決済額が500万円に達する場合の還元率
- 海外アシスタンスサービス
- ブックオフ宅配買取などの優待特典
- 1年に1回のみ、一気に行われるキャッシュバック
といったところでしょうか。
逆に言うと上の差別化点に強い魅力を感じないのであれば、申し込み先にはP-oneカード<Standard>を選んだ方が良いかもしれません。
P-oneカード<Standard>について詳しく見る
年会費 | 永年無料 | 基本還元率 | 1.0% |
国際ブランド | VISA Mastercard JCB |
還元ポイント | なし ※自動1%オフ |
発行元 | ポケットカード株式会社 |
申込条件 | 18歳以上 ※高校生は卒業年度の1月より申込み可 |
- 新規入会で最大15,000円相当還元!
┗詳細は公式サイト 参照
ちなみにFMVカードもまた、P-oneカードに比べるとやや使い勝手に難のあるカードですが…。
富士通で優待を受けたい方や付帯保険を重視したい方であれば、こちらも選択肢に入ります。
キャッシュバック型のクレジットカードとしては他に「VIASOカード」が挙げられますが、こちらは還元率が低く(0.5%)スペック上のメリットが薄いため除外しました。
ライフカード<キャッシュバック専用>についてのまとめ
- ライフカード<キャッシュバック専用>はポイントの管理が不要な自動キャッシュバック型クレジットカード。
年間決済額が非常に大きな方であれば還元率1.2%の実現も可能 - 気になるのはやはりライバルにあたるP-oneカード<Standard>の存在。
年間決済額が300万円未満なら、P-oneカードを選んだ方が高還元であることは確か - 差別化点となりうるのは、海外アシスタンスサービスやブックオフ等での優待、「1年に1回、まとめて」実施されるキャッシュバックか
FMVカードの記事でも同じような結論となりましたが、やはり「無料でお得にキャッシュバック」という方面において、P-oneカード<Standard>の牙城を崩すことは困難な様子。
とは言え入会特典や海外アシスタンスサービスなど、ライフカードにしかない利点を見出せたなら、それを理由に申込先を決めるのも良いでしょう。
年会費 | 永年無料 | 基本還元率 | 0.5%~1.2% ※前年度の利用額に応じ変動 ※初年度利用分は1.0% |
国際ブランド | VISA Mastercard |
還元ポイント | 自動キャッシュバック |
発行元 | 株式会社ライフカード |
申込条件 | 18歳以上 ※高校生は卒業年度の1月より申込み可 |
- 新規入会と条件達成で最大15,000円キャッシュバック
- 前年度の利用額に応じ以下の還元率が適用され、翌年に一括キャッシュバック
・100万円未満…0.5%
・100万円~300万円未満…0.8%
・300万円~500万円未満…1.0%
・500万円以上…1.2%
※初年度のみ一律1.0% - 海外アシスタンスサービス
- 対象のレジャー施設や引っ越しサービスなどで優待
年会費 | 永年無料 | 基本還元率 | 1.0% |
国際ブランド | VISA Mastercard JCB |
還元ポイント | なし ※自動1%オフ |
発行元 | ポケットカード株式会社 |
申込条件 | 18歳以上 ※高校生は卒業年度の1月より申込み可 |
- 新規入会で最大15,000円相当還元!
┗詳細は公式サイト 参照
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